
こんにちは、東南アジア情報館のKzSeaです。
東南アジアを旅行するとき、スマートフォンの通信手段は欠かせません。Googleマップで道を調べたり、Grabで車を呼んだり、翻訳アプリを使ったりと、現地では思った以上に出番があります。
私もタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、インドネシアなどを旅行してきました。特に複数の国を移動する場合、国境を越えるたびに通信手段を確保するのは面倒です。
そんな旅行で便利なのが、SIMカードを交換せずに利用できるeSIM。ただし、東南アジア向けのeSIMなら、どれでも同じように使えるわけではありません。
周遊プランでも対応国は異なり、データ容量や有効期間、テザリングの条件にも違いがあります。料金だけで選ぶと、次の国で通信できないということにもなりかねません。
この記事では、グロモバeSIM、World eSIM、Airalo、Nomad、Holafly、Ubigiの6社を比較しながら、1か国用と周遊用の違い、料金・容量の選び方、購入前の注意点まで詳しく解説します。
記事のポイント
- 東南アジアでおすすめのeSIM6社の料金と特徴
- 1か国用と周遊用プランの違いと対応国
- 旅行日数に適したデータ容量と料金の選び方
- eSIMの設定方法と購入前に確認する注意点
東南アジアeSIMおすすめ6社を比較
東南アジア旅行向けのeSIMは、日本企業が提供するサービスから海外の大手サービスまで選択肢が豊富です。まずは代表的な6社を比較してみましょう。
今回は料金だけでなく、対応国の広さ、データ容量、設定のしやすさ、サポート体制なども考えて選びました。
| サービス | 料金例 | 容量・利用期間 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| グロモバeSIM | 1,600円 | 3GB・5日間 | 日本語サポート、短期向けプラン |
| World eSIM | 4,880円 | 20GB・25日間 | 日本語対応、まとまった容量 |
| Airalo | 25米ドル | 10GB・30日間 | 容量別プランが豊富 |
| Nomad | 21米ドル | 10GB・30日間 | 周遊範囲を選べる |
| Holafly | 4,490円 | 無制限・7日間 | データ無制限、日数を選択可能 |
| Ubigi | 28米ドル | 10GB・30日間 | 追加チャージとテザリングに対応 |
※2026年10月25日に確認できた各社公式プランの料金例です。グロモバeSIMの3GB・5日間1,600円は2026年9月に確認された価格で、現在の購入画面で再確認が必要です。キャンペーン、為替、購入通貨、プラン変更などによって実際の料金は変わります。
※各プランは容量や日数、対応地域が異なるため、表示価格だけで安さを比較するものではありません。無制限プランにも速度制限などの条件があります。
日本語サポートを重視するなら、グロモバeSIMやWorld eSIMが候補になります。容量を細かく選びたいならAiraloやNomad、データ使用量を気にせず旅行したいならHolaflyも魅力的です。
ただし、これがすべての旅行者に当てはまるわけではありません。訪問国によっては、Ubigiやほかのサービスのほうが使いやすい場合もあります。
グロモバeSIMは日本語対応が魅力
グロモバeSIMは、株式会社インバウンドプラットフォームが提供する海外旅行向けeSIMサービスです。
同社は海外Wi-Fiレンタル事業も展開しており、グロモバeSIMでは日本語による問い合わせに対応しています。初めて海外eSIMを使う人にとって、日本語で相談できるのは心強いですね。
東南アジア旅行では、アジア周遊プランが候補になります。容量固定型と無制限型があり、旅行日数や使い方に合わせて選べるのが特徴です。
| プラン例 | 料金 |
|---|---|
| 3GB・5日間 | 1,600円 |
| 5GB・7日間 | 2,290円 |
| 10GB・7日間 | 4,360円 |
| 無制限・5日間 | 3,820円 |
| 無制限・7日間 | 5,340円 |
※容量固定型は2026年9月の料金調査例、無制限型は2026年10月の公式掲載料金です。購入時の金額を必ず確認してください。
3GB・5日間などのプランは、地図や検索、LINEを中心に利用する短期旅行で検討しやすいでしょう。
一方、無制限プランには注意点があります。公式サイトでは、1日当たりの高速通信量が2GBを超えると、最大256kbpsへ速度制限されると案内されています。高速通信量は24時間ごとにリセットされる仕組みです。
つまり、動画などを無制限に高速で使えるわけではありません。この条件は購入前に確認しておきたいところです。
また、アジア周遊プランはテザリングに対応していますが、既存eSIMへの追加チャージはできません。容量が不足した場合は、新しいプランの購入が必要になります。
対象国も重要です。アジア周遊プランにはタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポールなどが含まれると紹介されていますが、商品によって対象範囲が異なる可能性があります。公式購入画面で全訪問国を確認してください。
グロモバeSIMのアジア周遊プランは、日本語で手続きを進めたい人や、数日間の旅行に合った容量を選びたい人に向いています。
World eSIMは大容量を選びやすい
World eSIMは、株式会社ビジョンが提供する海外旅行向けeSIMです。日本語の問い合わせ窓口があり、アプリでデータ残量などを確認できるのが特徴です。
東南アジア周遊プランには、20GB・25日間で4,880円という選択肢があります。旅行中に地図、翻訳、SNSなどを頻繁に利用する人にも検討しやすい容量でしょう。
ただし、「東南アジア周遊14か国」という名称には注意が必要です。対象には韓国、中国、オーストラリアなども含まれており、東南アジア11か国すべてに対応するわけではありません。
タイ、ベトナム、カンボジア、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンなどでは利用できますが、今回確認したプランにはラオスが含まれていませんでした。
例えば、タイとカンボジアだけを回る旅行なら候補になりますが、ラオスも訪問するなら別の通信手段を考える必要があります。
データを使い切った場合、対応プランでは追加チャージできます。ただし、すべてのプランで追加できるわけではなく、新しいeSIMを購入しなければならない商品もあります。
再発行についても、eSIMを誤って削除すると復旧できない場合があるため注意してください。
World eSIMの東南アジア周遊プランは、日本語で相談したい人や、大きめのデータ容量をまとめて購入したい人に向いています。
公式サイト:World eSIMの東南アジア周遊プラン
Airaloは容量の選択肢が豊富
Airaloは世界各地のeSIMを扱う海外サービスです。東南アジア旅行では、アジア向けのAsialinkという周遊プランが候補になります。
確認時点では18か国・地域に対応し、30日間で5GBが15米ドル、10GBが25米ドル、20GBが39米ドルという料金例がありました。
東南アジアではタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンなどが対象です。
一方、ブルネイ、ミャンマー、東ティモールなどは今回確認したAsialinkの対象に含まれていません。
Airaloのメリットは、データ容量と有効期間の組み合わせが豊富なことです。短い旅行なら少なめの容量を選び、長期旅行では10GBや20GBなどを検討できます。
対象プランでは追加チャージも利用できるため、予定より通信量が増えた場合にも対応しやすいでしょう。
ただし、料金は米ドル表示の場合があり、為替によって日本円での支払額が変わります。追加チャージの可否や利用開始条件も商品ごとに確認してください。
Airaloは、訪問国が対応範囲に収まり、容量と料金のバランスを考えて購入したい人に向いています。
公式サイト:Airaloのアジア向けeSIM
Nomadは周遊範囲を選べる
Nomadも複数国で利用できる海外旅行向けeSIMを扱っています。アジア太平洋向けには、14か国対応と21か国対応のプランがあります。
14か国対応プランでは、10GB・30日間が21米ドルという料金例を確認できました。
タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、シンガポールなどを回る旅行なら候補になります。
ただし、14か国版にはカンボジアやラオスが含まれていません。21か国版も対応国の組み合わせが異なるため、国数の多いプランを選べばすべて解決するとは限りません。
Nomadには容量固定型だけでなく、利用期間を決めて使う無制限型のプランもあります。データ容量や日数に合わせて比較できるのが便利です。
一方、海外サービスなので、日本語での問い合わせや返金対応などが自分にとって使いやすいかも確認しておきたいですね。
Nomadは、旅行する国が対応範囲に収まり、容量と料金を細かく比較したい人に向いています。
公式サイト:Nomadのアジア太平洋向けeSIM
Holaflyはデータ無制限が特徴
旅行中に動画を見たり、写真を頻繁に送ったりする人は、データ無制限プランも気になるところでしょう。
Holaflyには、東南アジア向けのデータ無制限eSIMがあります。確認時点では7か国に対応し、7日間4,490円、10日間5,990円、15日間8,190円という料金例がありました。
対象はインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、マレーシア、ラオスです。フィリピンは、この東南アジア7か国プランには含まれていません。
容量固定型と違って、通常のデータ残量を頻繁に確認しなくて済むのがメリットです。SNSや地図などをよく使う人には便利でしょう。
ただし、データ無制限と高速通信が常に無制限であることは同じではありません。通信事業者の公平利用方針などによって、一時的に速度が制限される場合があります。
さらに、テザリングで共有できる容量は1日当たり最大1,024MBと案内されています。パソコンを長時間つなぐ使い方には注意が必要です。
Holaflyは、スマートフォン単体での利用が多く、容量をあまり気にせず旅行したい人に向いています。
公式サイト:Holaflyの東南アジア向けeSIM
Ubigiは追加チャージが便利
Ubigiは世界各地で利用できるデータ通信サービスです。アジア向けには複数の周遊プランがあり、対象国によって料金が異なります。
今回確認したBest Asiaプランでは、10GB・30日間で28米ドル。タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンなどが対象でした。
一方、別のAsiaプランでは10GB・30日間で42米ドルという料金例があります。名前が似ていても対応地域が異なるので、混同しないようにしましょう。
Ubigiの特徴は、対応プランでデータを追加購入できることです。テザリングも認められており、スマートフォン以外の端末を使う人にも便利でしょう。
また、Smartstartという仕組みにより、対応ネットワークへ接続すると利用期間が始まるプランがあります。出発前に準備し、到着後に通信を開始する使い方に適しています。
アジアを何度も旅行する人や、必要に応じて通信量を追加したい人にとって、比較する価値のあるサービスです。
公式サイト:UbigiのBest Asia向けeSIM
東南アジア周遊eSIMの対応国
周遊eSIMを購入するとき、料金より先に確認したいのが対応国です。東南アジアは11か国ありますが、主要な周遊プランでもすべてを網羅しているとは限りません。
対応国はサービスごとに違う
一般的な旅行先として人気が高いのは、タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、カンボジアなどです。
この7か国は複数のサービスで対応プランを探しやすい一方、ラオス、ブルネイ、ミャンマー、東ティモールなどは選択肢が限られる場合があります。
| サービス・対象プラン | 東南アジアの主な対応国 | 注意点 |
|---|---|---|
| グロモバeSIM・アジア周遊 | タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンなど | 購入プランごとの最新対象国を要確認 |
| World eSIM・東南アジア周遊 | タイ、ベトナム、カンボジア、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン | ラオスは対象外 |
| Airalo・Asialink | タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン | ブルネイなどは対象外 |
| Nomad・14か国版 | タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン | カンボジア、ラオスは対象外 |
| Holafly・東南アジア | タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア | フィリピンは対象外 |
| Ubigi・Best Asia | タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン | 別のAsiaプランと区別する |
※2026年10月までに確認できた対象国情報をもとに作成しています。グロモバeSIMは公開されている対応国情報に基づく例示です。購入時には必ず公式画面で訪問国を確認してください。
特にミャンマー、ブルネイ、東ティモールを訪問する場合は、地域周遊プランだけで判断せず、それぞれの国に対応した個別プランも探してください。
「アジア周遊」「東南アジア周遊」という名前だけでは判断できません。自分の訪問国がすべて含まれているか、具体的な国名で確認することが大切です。
1か国用と周遊用はどちらが得
1か国しか訪問しないなら、その国専用のeSIMを先に確認することをおすすめします。
例えば、バンコクだけに5日間滞在する場合、タイ専用プランで十分です。周遊用より容量当たりの料金が安いものを見つけられることもあります。
反対に、タイからカンボジア、さらにベトナムへ移動するなら、対応する周遊プランが便利でしょう。
国境を越えても同じeSIMを使用できれば、国ごとに購入したり、通信回線を切り替えたりする手間を減らせます。
ただし、周遊用が必ず安いわけではありません。訪問国ごとの個別プランを合計した料金と比較して判断してください。
選び分けの基本
1か国だけなら、その国専用プランを優先。複数国を移動するなら、すべての訪問国に対応した周遊プランと個別プランの合計額を比較しましょう。
国境を越えるときの注意点
周遊eSIMは、対応国であれば現地の提携ネットワークへ接続できます。ただし、国境を越えた瞬間に必ず通信が切り替わるとは限りません。
接続まで少し時間がかかったり、端末の再起動が必要になったりすることもあります。
また、同じ国の中でも、空港や都市部と山間部では通信状況が違います。対応国に掲載されていても、国内のどこでも同じ品質で使えるわけではありません。
陸路の国境越えがある旅行なら、ホテルの予約情報、移動チケット、目的地の地図などを事前に保存しておくと安心です。
eSIMの料金とデータ容量の選び方
対応国が確認できたら、次はデータ容量と利用日数です。必要な容量は旅行期間だけでなく、スマートフォンの使い方によって大きく変わります。
旅行中は何GB必要なのか
地図、Web検索、LINEのメッセージが中心なら、大きな容量は必要ないかもしれません。一方、動画視聴やビデオ通話、写真の自動バックアップなどはデータを多く消費します。
| 使い方 | 1日の通信量の目安 | 主な利用内容 |
|---|---|---|
| 少なめ | 0.3~0.5GB | 地図、検索、メッセージ中心 |
| 標準的 | 0.5~1GB | SNS、写真送信、翻訳など |
| 多め | 1~2GB以上 | 動画、ビデオ通話、頻繁なSNS利用 |
| 大量利用 | 数GB以上 | 高画質動画、大きなファイル送受信など |
これらは一般的な目安です。アプリの設定や使用時間によって通信量は大きく変わります。
私は旅行先で地図や店探しにスマートフォンを使う場面が多いため、通信量に少し余裕を持たせて考えるほうが気楽だと思っています。
写真や動画のバックアップはホテルのWi-Fiで行うようにすれば、モバイル通信量を節約できます。
旅行日数別のおすすめ容量
旅行日数をもとに選ぶなら、次の容量を一つの目安にしてください。
| 旅行日数 | 容量の目安 | 向いている旅行 |
|---|---|---|
| 3~4日間 | 2~3GB | 短期の都市観光 |
| 5~7日間 | 3~5GB | 一般的な観光旅行 |
| 8~14日間 | 5~10GB | 複数都市・複数国の旅行 |
| 15~30日間 | 10~20GB以上 | 長期旅行・周遊 |
例えば、タイとカンボジアを7日間旅行するなら、5GB前後から比較する方法があります。
グロモバeSIMの3GB・5日間や5GB・7日間のようなプランは、短期旅行で通信量をあまり使わない人に向いているでしょう。
ただし、毎日動画を視聴するなら足りなくなる可能性があります。反対にホテルWi-Fiを中心に利用するなら、少ない容量でも十分かもしれません。
注意したいのは、容量だけではなく有効期間も確認することです。10GB残っていても、契約した利用期間が終了すれば通信できなくなります。
料金は1GB当たりでも比較
同じ容量なら安いプランを選びたくなりますが、利用日数が違えば使い勝手も変わります。
例えば、10GB・30日間で25米ドルなら、1GB当たり2.5米ドル。一方、20GB・25日間で4,880円なら、1GB当たり244円です。
通貨が異なるので、そのままでは比較できません。日本円に換算したうえで、旅行日数と必要容量をそろえて考える必要があります。
また、20GBを購入して5GBしか使わなければ、容量当たりの価格が安くても節約になったとは限りません。
使い切れそうな容量に少し余裕を足すくらいが、料金と使いやすさのバランスを取りやすい選び方です。
無制限プランにも制限がある
データ無制限という表示は魅力的ですが、購入前に条件を確認してください。
例えば、グロモバeSIMのアジア周遊無制限プランでは、1日2GBを超えると通信速度が最大256kbpsに制限されます。
Holaflyでは、通信事業者の公平利用方針により、一時的に速度が制限される場合があります。また、テザリングで共有できる通信量には別の上限があります。
このように、無制限プランでもサービスによって制限内容は異なります。
ホテルでパソコンを使って仕事をする予定なら、この条件は見逃せません。スマートフォンだけで使うのか、ほかの端末にも通信を分けるのかで適したプランが変わります。
周遊旅行に合うeSIMの選び方
ここまでの料金と対応国を踏まえ、実際の旅行計画ではどのように選べばよいでしょうか。よくある旅程を例に考えてみます。
タイとベトナムの2か国旅行
バンコクとホーチミン、あるいはチェンマイとハノイを組み合わせる旅行なら、対応する周遊eSIMを見つけやすいでしょう。
今回比較した主要6社には、タイとベトナムの両方を対象とする周遊プランがあります。そのため、まずは旅行期間と容量を決め、候補を絞り込む方法が分かりやすいと思います。
移動日が多い場合、空港や駅からホテルへのアクセスを調べる機会も増えます。現地到着後にすぐ通信できる状態は便利です。
私が2014年にホーチミンへ旅行したときは深夜到着だったため、あらかじめホテル送迎を予約していました。
当時の旅行でeSIMを利用したというわけではありませんが、今なら送迎担当者との連絡や予約内容の確認にも、到着直後から利用できる通信手段が役立つでしょう。

タイ・カンボジア・ラオス周遊
バンコクからシェムリアップへ行き、さらにラオスのルアンパバーンまで回るような旅行では、対応国の確認が特に重要です。
タイとカンボジアに対応していても、ラオスが対象外というプランがあります。
今回比較した中では、AiraloのAsialinkやUbigiのBest Asiaなどが候補になるでしょう。Holaflyの東南アジア7か国プランも対象国の組み合わせには適合します。
グロモバeSIMも比較候補になりますが、必ず購入予定のプランに3か国すべてが含まれているか確認してください。
一方、World eSIMの東南アジア周遊14か国プランでは、ラオスを含む全旅程を1本でまかなえません。
ラオスだけ別のeSIMを購入する方法もありますが、通信設定を減らしたいなら、最初から3か国を含むプランを優先するのが合理的です。

マレーシアとインドネシア周遊
クアラルンプールからバリ島へ移動する旅行なら、マレーシアとインドネシアの両方に対応した周遊eSIMが候補になります。
私は2024年にクアラルンプールを経由してバリ島へ旅行しました。クアラルンプールではGrabを利用し、バトゥ洞窟などを観光しています。
Grabは乗車場所や行き先、車両情報をスマートフォンで確認できるので便利です。反面、通信が使えない状態では、車を呼ぶことも難しくなります。
このような旅行では、1か国用を2枚購入する方法と、周遊用を1枚購入する方法を比較するとよいでしょう。
バリ島のクタやウブドでは、観光地でも通信状況に差が出る可能性があります。料金だけでなく、どの現地通信会社のネットワークを利用するかも確認したいところです。

eSIM購入前に確認する注意点
料金や対応国が希望に合っていても、スマートフォンが対応していなければeSIMは利用できません。購入前に端末の条件を確認しましょう。
スマホがeSIM対応か確認
eSIMはスマートフォンに内蔵された通信機能を利用するため、通常のSIMカードを差し替える必要がありません。
ただし、すべてのスマートフォンで利用できるわけではありません。機種名だけでなく、販売地域や端末の仕様によって対応状況が異なる場合もあります。
iPhoneでは、一般的にXR、XS、XS Max以降の多くのモデルがeSIMに対応しています。ただし、購入国や仕様によって例外があるため、自分の端末で確認してください。
Androidでも対応機種は増えていますが、同じシリーズでもモデルによって違いがあります。
また、SIMロックのある端末では、海外eSIMを利用できない可能性があります。特に以前購入したスマートフォンを使っている人は注意が必要です。
設定画面に「eSIMを追加」などの項目があるか確認し、購入予定サービスの対応端末一覧とも照合してください。
テザリングは使えるのか
テザリングとは、スマートフォンの通信回線をパソコンやタブレットなどに共有する機能です。
旅行中にパソコンで作業したい人や、家族が複数の端末を使う場合には便利でしょう。
今回紹介したグロモバeSIMのアジア周遊プランでは、テザリングに対応しています。Ubigiでもデータ共有が認められています。
一方、Holaflyの東南アジアプランでは、テザリングで共有できる容量に1日当たりの上限があります。
家族旅行だからといって、1人分の無制限eSIMだけで全員の通信をまかなえるとは考えないほうが安心です。
共有する人数が多ければ、それぞれの端末にeSIMを入れる方法や、ポケットWi-Fiを利用する方法も検討しましょう。
サポートと再発行条件を確認
海外eSIMは購入から設定までオンラインで完結するものが多く、手軽に利用できます。
ただし、通信できない場合には、設定画面を確認したり、サポート窓口へ問い合わせたりする必要があります。
そこで確認したいのが、日本語サポートの有無、問い合わせ方法、対応時間です。
グロモバeSIMは日本語サポートを提供しており、World eSIMにも日本語の問い合わせ窓口があります。
こうしたサービスは、海外eSIMの設定に不安がある人にとって候補になるでしょう。
もう一つ重要なのが再発行の条件です。eSIMは一度インストールすると、ほかの端末へ自由に移行できないものがあります。
誤って削除した場合、再発行できなかったり、新規購入が必要になったりするケースもあります。
料金差が小さいなら、設定サポートと再発行の条件が明確なサービスを優先するのが私の考えです。
◆ KzSeaのワンポイントアドバイス
旅行先では、日本で簡単にできることでも時間がかかりがちです。特にシニア世代でスマートフォンの設定に不安がある人は、最安値だけにこだわらず、困ったときの連絡方法まで確認して選ぶと安心ですよ。
電話番号とSMSは使えるのか
海外旅行用eSIMには、データ通信専用のプランが多くあります。この場合、現地の電話番号が付属せず、通常の音声通話やSMSは使えません。
グロモバeSIMのアジア周遊プランも、データ通信専用と案内されています。
一方、LINEなどのインターネットを利用した通話やメッセージは、通信が使える状態であれば利用できます。
日本の電話番号を残したまま、データ通信だけ海外eSIMへ切り替える方法もあります。対応端末では、2つの回線を使い分けられます。
ただし、日本の回線で通話やSMSを利用した場合、契約によって国際ローミング料金などが発生する可能性があります。
銀行の本人確認やクレジットカードの認証でSMSを受信する場合もあるため、日本の回線を完全に削除するのではなく、必要な機能を確認しておきましょう。
東南アジアeSIMの設定方法
eSIMは現地でSIMカードを購入する必要がない反面、初期設定に少し慣れが必要です。出発前に基本的な流れを知っておけば、それほど難しくありません。
日本で購入して設定する手順
一般的なeSIMの利用手順は、購入、インストール、現地での回線切り替えという流れです。
- スマートフォンがeSIMに対応しているか確認する
- 訪問国・容量・利用日数からプランを選ぶ
- 公式サイトまたはアプリで購入する
- 案内に従ってeSIMをインストールする
- 現地到着後にデータ通信回線を切り替える
QRコードで設定するタイプなら、購入後に届いたコードをスマートフォンで読み取ります。
同じスマートフォンにQRコードが表示されている場合、別の端末へ表示するか、アプリ内設定や手入力など、サービスが案内する方法を利用してください。
インストールにはインターネット接続が必要なため、日本の自宅など、安定したWi-Fiを利用できる場所で準備すると安心です。
ただし、インストールした時点で有効期間が始まるプランもあります。必ず購入商品の利用開始条件を確認しましょう。
特にグロモバeSIMのアジア周遊プランでは、日本が利用可能国に含まれる場合、日本国内で回線へ接続すると利用開始になる可能性があります。
利用開始のタイミングを間違えないように、購入後の案内をよく読んで設定してください。
現地到着後に通信を切り替える
目的地に到着したら、スマートフォンの設定画面でモバイルデータ通信に利用する回線を海外eSIMへ変更します。
iPhoneなら「設定」から「モバイル通信」を開き、購入したeSIMを選択する操作が一般的です。Androidでは「ネットワークとインターネット」や「SIMマネージャー」などから設定します。
必要に応じて、海外eSIM側のデータローミングをオンにします。これは、現地の提携通信会社へ接続するために必要となる場合があります。
同時に、日本のSIMが意図せずデータ通信に使われないよう、自動切り替えやローミング設定を確認してください。
操作画面や名称は端末によって異なるため、購入サービスが提供する設定ガイドに従うのが確実です。
通信できないときの対処法
設定後にインターネットへ接続できなくても、すぐにeSIMを削除しないでください。削除すると、再発行できない場合があるためです。
まず、購入したプランの対象国にいるか、利用開始条件を満たしているか確認しましょう。
次に、モバイルデータ通信の回線が正しいか、必要なデータローミングがオンになっているかを見ます。
それでも接続できない場合は、機内モードのオン・オフや端末の再起動を試してください。
サービスからAPNという接続先情報の設定を求められている場合は、その内容も確認します。
解決しなければ、ホテルや空港のWi-Fiに接続してサポートへ相談する方法があります。問い合わせ時には、端末名、現在地、エラー表示、試した操作を伝えると状況を説明しやすいでしょう。
eSIMを削除する前に確認
通信トラブルが起きても、自己判断でeSIMを削除しないでください。再設定できない製品があります。サービス側の案内を確認し、必要ならサポートへ相談しましょう。
通信を節約するための設定
容量固定型のeSIMを使うなら、スマートフォンの通信設定も見直しておくと便利です。
写真や動画の自動バックアップ、アプリの自動更新、大きなファイルのダウンロードなどは、Wi-Fi接続時だけ行うように設定できます。
地図アプリで訪問先の地図を事前保存しておく方法もあります。ただし、オンライン接続が必要な検索や交通情報などは、オフラインでは使えない場合があります。
旅行中はデータ残量を時々確認し、少なくなったら追加購入できるか調べましょう。完全に通信量を使い切る前に対応するほうが落ち着いて手続きできます。
eSIM以外の通信手段も比較
東南アジア旅行では、必ずしもeSIMだけが正解とは限りません。スマートフォンの機種や旅行人数によっては、別の方法が適していることもあります。
現地SIMと海外ローミング
現地の通信会社が販売するSIMカードは、国によって比較的安い料金で大容量のデータ通信を利用できる場合があります。
ただし、購入場所を探し、パスポートなどによる本人確認や初期設定を行う手間がかかることもあります。
海外ローミングは、日本で契約している通信会社の回線を利用する方法です。手続きが少なく済む場合がある一方、契約内容によって料金や利用条件が異なります。
すでに海外データ通信を利用できる契約なら、追加でeSIMを購入する必要がないかもしれません。
購入前に、自分の携帯電話会社の海外利用条件も確認しておくと無駄を減らせます。
ポケットWi-Fiとの違い
ポケットWi-Fiは、専用の通信機器を使って複数の端末をインターネットにつなぐ方法です。
家族やグループで旅行し、スマートフォン以外にもパソコンやタブレットを使用する場合に便利でしょう。
ただし、通信機器を持ち歩く必要があり、充電や受け取り、返却などの手間が発生することもあります。
一方、eSIMならスマートフォンだけで利用でき、荷物を増やしにくいのがメリットです。
私のように一人旅をする機会が多い人なら、通信機器を別に持たずに済む点は魅力的だと思います。
旅行人数が多い場合には、各自がeSIMを購入する費用と、ポケットWi-Fiを1台レンタルする費用を比較してみてください。
VPNは必要なのか
VPNは、インターネット上の通信を暗号化する仕組みの一つです。海外の公共Wi-Fiを利用する際の安全対策として検討する人もいるでしょう。
ただし、VPNを使えばすべての危険を防げるわけではありません。偽サイトや詐欺への対策、端末の更新なども大切です。
また、VPNの利用条件や制限は国によって異なる場合があります。利用予定の国で適用される規則を確認してください。
旅行中に銀行や決済サービスへアクセスする場合は、公共Wi-Fiよりも信頼できるモバイル通信を優先する方法もあります。
VPNは必要性を考えて選ぶ補助的なサービスであり、東南アジア旅行に必須というわけではありません。
旅行でeSIMを便利に使うコツ
通信手段を用意するだけでなく、旅行中の使い方も少し工夫しておくと安心です。
空港到着前に準備を済ませる
海外旅行で通信が必要になるのは、ホテルに着いてからとは限りません。むしろ、空港到着直後に役立つ場面が多いものです。
私は2025年のマニラ旅行でも空港からGrabを利用しました。車の到着まで少し待つことになりましたが、アプリで車両情報を確認しながら利用できるのは便利でした。
到着後に慌てて通信手段を探すより、日本で購入と設定方法の確認を済ませておくほうが落ち着いて行動できます。
ただし、実際に通信が始まるタイミングはプランによって異なります。購入前に利用開始条件も確認しましょう。
充電切れにも備えておく
eSIMを利用できても、スマートフォンの電池が切れてしまえば地図や配車アプリを使えません。
移動時間が長い日には、モバイルバッテリーがあると便利です。特に空港での乗り継ぎや長時間の観光では役立つでしょう。
ただし、モバイルバッテリーには航空機への持ち込み制限があります。預け荷物に入れられないことや、容量・個数、機内での使用に関する規定を確認してください。
スマートフォンや充電器の準備については、タイ旅行の持ち物リストでも詳しく紹介しています。
旅行ルートを先に決めて選ぶ
eSIM選びは、旅行のルートがある程度決まってから進めるのがおすすめです。
例えば、2週間でタイ、カンボジア、ベトナムを回る場合と、3週間でラオスを追加する場合では、必要な対応国が変わります。
訪問先を増やした結果、最初に買った周遊プランでは使えない国が出てくるかもしれません。
そのため、旅行日程と訪問国を決めたあとに、各社の対応国、データ容量、利用期間を比較すると選びやすくなります。
◆ KzSeaのワンポイントアドバイス
私なら、航空券と旅行ルートが決まった段階で通信手段を比較します。訪問国を確認し、そのあとで容量と料金を見る順番です。eSIMは安いことも大切ですが、必要な場所で使えなければ意味がありませんからね。
東南アジアeSIMのよくある質問
最後に、東南アジア旅行用のeSIMについて、購入前に気になりやすい疑問をまとめました。
Q1. 東南アジア旅行ではeSIMとSIMカードのどちらがおすすめですか?
A. eSIM対応スマートフォンを利用しているなら、出発前に準備できるeSIMは便利な選択肢です。SIMカードの交換が不要で、複数国対応プランもあります。ただし、現地SIMのほうが安い場合もあるため、滞在日数や必要容量に合わせて比較してください。
Q2. 東南アジア周遊eSIMは国境を越えても使えますか?
A. 購入したプランの対象国であれば、同じeSIMを利用できるのが一般的です。ただし、国境を越えた直後には接続先の切り替えに時間がかかる場合があります。また、周遊プランでも東南アジア11か国すべてに対応しているとは限りません。
Q3. グロモバeSIMの無制限プランは本当に無制限ですか?
A. グロモバeSIMのアジア周遊無制限プランでは、1日当たりの高速通信量が2GBを超えると、最大256kbpsに速度制限されます。通信量の上限と高速通信量の上限は異なるため、購入前に条件を確認してください。
Q4. 東南アジア旅行7日間なら何GB必要ですか?
A. 地図、検索、LINEなどが中心なら、3~5GB程度から検討できます。SNSや動画を頻繁に利用するなら、10GB以上や無制限プランも候補です。必要量は使い方によって変わるため、過去のデータ使用量も確認してください。
Q5. eSIMを使っても日本のLINEはそのまま使えますか?
A. 通常は日本で利用しているLINEアカウントをそのまま使えます。eSIMでデータ通信ができれば、LINEのメッセージや通話も利用可能です。ただし、電話番号認証や機種変更を行う場合には、別途確認が必要になることがあります。
Q6. eSIMは日本で設定してから出発しても大丈夫ですか?
A. 多くの海外旅行用eSIMは、日本で事前にインストールできます。ただし、利用期間が始まるタイミングはプランによって異なります。購入時点やインストール時点で有効期間が始まるものもあるため、サービスの案内に従って設定してください。
東南アジアeSIMは条件で選ぼう
東南アジア旅行向けのeSIMは、サービスによって料金、データ容量、対応国、利用日数が異なります。
タイやベトナムだけに滞在するなら、1か国用のプランで十分な場合があります。一方、カンボジアやラオスなども含めて周遊するなら、対応国を確認したうえで周遊プランを選ぶほうが便利でしょう。
今回比較した6社にも、それぞれ特徴があります。
- グロモバeSIM:日本語サポートと短期向けプランを重視する人
- World eSIM:日本語での相談や大容量プランを重視する人
- Airalo:容量と日数を細かく選びたい人
- Nomad:周遊範囲と料金を比較したい人
- Holafly:スマートフォンで大量のデータを使いたい人
- Ubigi:容量の追加購入やテザリングを重視する人
ただし、どのサービスにも利用条件や注意点があります。1か国用と周遊用を比較し、対応国・容量・利用日数・テザリング可否を確認することが大切です。
さらに、価格差が小さい場合は、設定サポートやeSIMの再発行条件が明確なサービスを優先するとよいでしょう。
旅行先で通信できないと、ホテルへの移動や配車、地図検索などにも影響します。安さだけで判断せず、自分の旅行ルートとスマートフォンに合ったプランを選びたいですね。
なお、料金や対応国、通信制限、サポート条件は変更される可能性があります。購入前には必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。